轟鉱山は北海道余市郡赤井川村轟に位置する浅熱水性鉱脈鉱床で主要なもので17の鉱脈が知られている(下図参照)。その内主要な鉱脈は鉱床分布地域の東端近くに位置する忠越𨫤および西端近くにある秀越𨫤である。
金銀鉱石としては縞状ないし輪鉱上に銀黒を伴う石英が重要である。金銀鉱物としてエレクトラム、輝銀鉱、ポリバス鉱-ピアス鉱系鉱物、濃紅銀鉱、含銀四面銅鉱などが報告されている(米田、1997)。鉱床生成年代として2.08~3.05Maの値が得られている(沢井他、1992)。
【参考文献】
米田哲朗(1997)北海道轟鉱山の金銀鉱床の鉱石。日本工業会誌, 81,71-76。
沢井長雄、米田哲朗、板屋徹丸(1992)西南北海道千歳・轟・手稲鉱脈鉱床のK-Ar年代。鉱山地質、42、323-330.
(文責:北風嵐)