新潟県佐渡市下相川に位置する浅熱水性鉱脈鉱床で、新第三紀火山岩とその砕屑岩類を母岩とする浅熱水性裂罅充填石英脈鉱床である。このうち佐渡鉱山として総称される相川鉱床は、鉱床は規模生産量とも抜群であり、生産量の大半は徳川幕府時代のものであり、多数の鉱脈が採掘されていたが、現在ではその詳細は不明であるが、その詳細は坂井・大場、(1970)に詳しく記述されているので、ここでは省略する。
道遊の割戸は鉱脈が多数濃集場所を江戸時代に露天掘りに近い状態で採掘した跡であり鉱山のシンボルとなっている。
また、当時には既に観光坑道が整備されており、資料館に多くのデータや試料が展示されていた。
脈中に見られる氷長石を用いた生成年代は14.5~13.5Maの年代が得られている(鹿園・網川、1982)。
なお、ここに紹介した写真の一部は (株)ゴールデン佐渡 から提供を受けました。関係者の皆様に感謝致します。
【参考文献】
坂井・大場(1970)佐渡鉱山の地質鉱床。鉱山地質, 20, 149~165
鹿園・綱川(1982)細倉・佐渡鉱床のK-Ar年代。鉱山地質, 32, 479~482。
(文責:北風嵐)